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着実な⼈材育成

児童相談所に求められる役割は、時代と共に変化しています。そして、児童相談所で働く職員たちは、変化するニーズに対応し、⽀援に必要なスキルを磨かなければなりません。埼⽟県では、制度を整え、着実な⼈材育成を実⾏することにより、「時代が求める役割を果たせる児童相談所の職員」を増やし、あらゆる意味での"質の向上"を⽬指していきます。

着実な⼈材育成

階層別基本研修によって、埼玉県職員として職位に応じた能⼒を磨いていけることに加え、階層別選択研修により、⼀⼈ひとりのキャリア形成に必要な知識を補うことが可能。複合的な研修を通じて、スキル向上を図ることができます。

配属・人事異動・昇任

「どこで働くか?」については、適性や希望、居住地を踏まえ、⼀⼈ひとりのキャリア形成を考慮したうえで決定。性別や学歴にとらわれないフェアな選考による昇任がおこなわれます。

配属

合格後に任命権者が、希望する仕事や勤務地など、⼀⼈ひとりの意向を伺います。全員が希望通りとはいきませんが、可能な限り配慮。勤務地も⾃宅からの距離などを考慮したうえで決定されます。

⼈事異動

定期⼈事異動は、原則として毎年4⽉1⽇に実施。おおよそ3〜4年のスパンで⼈事異動がおこなわれる組織です。なお、「⾃⼰申告制度」により年に1回、異動希望調査をおこない、職員の意向を尊重していきます。

昇任

採⽤されると「主事」または「技師」からの(⼀部、「主任」職から)スタートとなり、その後の昇任は勤務成績を総合的に判断。性別や学歴にとらわれない、フェアな選考がおこなわれます。

新規採⽤職員指導員制度(ブラザー・シスター制度)

新規採⽤職員が、スムーズに業務に臨め、県職員として⾃覚と職務遂⾏能⼒を早く⾝につけていけるよう、配属組織内で"⽐較的年齢の近い先輩職員"が指導員となり、指導とフォローにあたります。児童相談所の仕事は経験がモノを⾔うだけに、先輩たちの⾔葉⼀つひとつに⼤きな価値を⾒出せることでしょう。

県独⾃の研修プログラム

埼⽟県では、早くから「児童相談所の仕事と役割」に向き合うことで、様々なノウハウを蓄積。職種ごとに段階的な業務習熟をおこなえる独⾃の研修プログラム確⽴へと落とし込んでいます。その都度、職種を横断した研修を⾏うほか、外部研修、⾃主的な勉強会なども交えながら、児童相談所職員としてスキル向上を図れる環境が⽤意されています。

所長
コメント

宿根草のような人を育てる

山田 紀子
川越児童相談所、所⻑

所長
コメント

宿根草のような人を育てる

児童相談所は実際に働いてみるとイメージと違う、と言われることが良くあります。子どもを守る責務を持ち闘う機関であるばかりではありません。むしろ、地道な調査と交渉を重ね、粘り強く人との対話を続けることが求められます。それは、公式に沿って問題を解けば正答が得られるものではありません。公式や正答がないものをどのように教え、育成してゆくか。私たちとしても非常に難しい課題の一つです。児童相談所全体で行う段階的共通研修、一定の技術獲得に向けた継続研修、そして、各所の実情に合わせた実務研修など、我々も学びながら工夫を続けています。これに完成形はないでしょう。まさに、実務を行いながら皆さんと一緒により良いものを作り上げてゆこうとする進化の途上にあるとも言えます。
私たちの目標は、目先のことではありません。宿根草のようにしっかり根を張り毎年花を咲かせる、そんな根っこを育てる人材育成を目指し、日々努力しています。