仕事内容を知る
福祉職職員採⽤上級試験/
経験者職員採⽤試験
福祉職(職員採用上級試験)は21~29歳までの方、
福祉職(経験者職員採用試験)は昭和39年4月2日以降に生まれた方(60歳未満)が対象です。※
※令和6年4⽉1⽇現在
本庁の各課、または各児童相談所・福祉事務所に所属し、ケースワークや⽣活指導をはじめとする業務に従事。困難を抱える⽅々の「⽀援」に取り組みます。
福祉職とは?
担当する業務
児童相談所のケースワーカーとして、児童の養育に関する支援を行うほか、児童指導員として一時保護中の児童の生活指導を行うこともあります。また、福祉事務所の生活保護ケースワーカーとして、生活や就労への支援などを担当します。そのほか、本庁などで事務的な役割を担うこともあります。
※社会福祉主事の任⽤資格を持つことが条件ですが、必ずしも児童福祉司の任⽤資格が必須となる職種ではありません。
勤務場所などの説明
埼⽟県には7つの児童相談所、4つの福祉事務所が置かれており、本庁勤務となるケースも含めて、居住地を考慮のうえで勤務先が決定されます。また、業務内容によっては頻繁に外出し、児童やその保護者を訪問したり、関係各所と連携を図る場⾯も少なくありません。
具体的な
仕事内容
児童相談所・一時保護所
- 18歳未満の児童に関する虐待や養育 、⾮⾏、障害といった様々な相談に対して、⾯接や家庭・施設訪問を通じて問題解決に取り組む「虐待・相談指導担当」
- 保護を必要とする児童を⼀時的に預かる、⼀時保護所の児童指導員として⽣活・学習指導をおこなう「保護担当」
こういった役割を果たすため、児童⼀⼈ひとりと直接向き合い、必要な援助をおこなうための信頼構築を⽬指していきます。
福祉事務所
健康⾯に課題を抱えて働くことができないために困窮する⽅などからの相談に応じて、⽣活を保障するための支援を行います。それと同時に、就労などにより⾃⽴した生活が送れるよう⽀援をおこなっていきます。具体的には、窓⼝での相談対応、対象者の家庭を訪問しての⽣活状況確認、⽀援を担うことのできる家族・親族との面接などにあたります。
その他の職場(本庁、総合リハビリテーションセンターなど)
児童相談所や福祉事務所ではなく、本庁に勤務し、事務や運営に関わる様々な業務に携わる職場もあります。数年スパンでの異動もおこなわれているため、⼀つの業務にずっと従事するだけではなく、幅広い経験を積み、⾃⾝のスキル向上につなげていくことが可能です。
先輩職員の声
-
専⾨職としてスキルを磨いた先に、
確かなキャリアが広がります。福祉職 川越児童相談所勤務
担当課長※
橋本 彩
※令和3年4⽉1⽇現在
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仲間と助け合い、「なぜ」を
想像して真摯に⼈と向き合う仕事。福祉職 熊⾕児童相談所勤務
採用10年目※
三島 剛史
※令和3年4⽉1⽇現在
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様々な「⼈⽣」に触れる仕事は、
責任と充実を感じる毎⽇です。福祉職 西部福祉事務所勤務
採用15年目※
新井 華⼦
※令和3年4⽉1⽇現在
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意欲次第で、様々な仕事に
チャレンジでき経験が積めます。福祉職 川越児童相談所勤務
採用3年目※
八木橋 千智
※令和5年4⽉1⽇現在
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前職以上の「ヤリガイ」、
そして前職以上の「働きやすさ」福祉職 南児童相談所・一時保護所勤務 担当課長※
吉村 淳史
専⾨職としてスキルを磨いた先に、確かなキャリアが広がります。
福祉職、川越児童相談所勤務、担当課⻑
橋本 彩
学生時代から社会福祉の勉強をしていて、その中でも児童福祉に興味を抱き、埼玉県に福祉職として入庁。川越、越谷、そして本庁勤務とキャリアを歩み、今年4月からは川越児童相談所の担当課長という立場で9名の職員をマネジメントしています。
主な業務としては、職員がそれぞれ担当している事案の進行状況を確認し、その都度出てくる課題に対して、所長をはじめ全体で話し合い、解決策の方向付けをおこなうこと。もちろん一人のプレイヤーとして事案に向き合う場面もありますが、私の場合は管理業務が主体です。
そんな中で「丁寧かつ真摯に児童や親御さんに向き合う」ことは大前提ですが、特に強く部下たちに伝えているのは「満足することなく知見を深めてほしい」ということです。私たちは埼玉県において「福祉職という専門職」として採用されているわけですから、専門知識の習得には絶えず取り組んで欲しいんです。管理者としても、様々な経験を伝えることで"福祉のプロ"としての成長を後押ししていくつもりです。
当然、着実にスキルを磨き、周囲にも目を配れるようになっていけば、評価もついてきます。子供が生まれても働きつづけられる環境ですから、皆さんもキャリアアップを目指して取り組んでいただきたいですね。
仲間と助け合い、「なぜ」を想像して真摯に人と向き合う仕事。
福祉職、熊谷児童相談所勤務
三島 剛史(採用10年目)
以前は社会福祉協議会で働いていて、様々な福祉に携わっていたのですが、どこかやり切れない部分があって「もっと子供たちを支える仕事がしたい」という想いから転職を決意。埼玉県を選んだのは、児童相談所運営で全国の先を進んでいるというイメージがあったのと、ここならば"やりたい事"ができるのでは、と思えたのが決め手でしたね。
入庁後、ケースワーカーとして一つひとつの事例に向き合うと、やはり「簡単な仕事ではないな...」と実感することに。最初に児童と会った時は少しだけ会話ができたけど、次に会った時は全く何も話してもらえない、なんて事もありましたし、時にはキツい言葉をぶつけられる事もありました。
そんな状況を少しずつ打破できるようになったのは、結果だけに目を向けるのではなく「なぜ、そんな感情になっているのか?」を相手の立場で想像できるようになってから。この境地に至ったのも、上長や同僚と想いを共有し、ざっくばらんに悩み相談できるようになってからな気がします。
一人で仕事を抱える必要はないですし、後輩にもそんなスタンスで接しています。そのうえで、困っている児童や親御さんに寄り添い、もっと力になっていきたいですね。
様々な「人生」に触れる仕事は、責任と充実を感じる毎日です。
福祉職、西部福祉事務所勤務
新井 華子(採用15年目)
もともと大学で児童福祉を学んでいて、実習などで児童相談所に触れる機会もありました。そして埼玉県への入庁後は、いくつかの児童相談所で虐待・相談指導などを担当。もっと業務の枠を広げていけたらと考えていた際に、福祉事務所への異動が決まり、生活保護担当に新たに挑む形となり、今に至ります。
児童福祉とはまた違った領域となりますので、まずは法律面を含めた専門知識を得るための勉強からスタート。その点、様々な角度からの研修や上長のサポートが充実している埼玉県でよかったな、と感じる場面はとても多かったですね。
生活保護と一口に言っても、利用申請をおこなう一人ひとりが個別の事情を抱えています。高齢で疾患を抱える方や、いわゆる"身寄りのない"方も少なくないですし、私たちの判断が生活を大きく左右します。児童相談所と同様に責任のある仕事だといえますし、利用申請者には敬意をもって接することを忘れないようにしています。
ただ、私自身はそんな様々な人に触れる仕事に対し、語弊を恐れずに言えば"やりがい"を感じていますし、様々な"人生に触れる機会"を貴重だと捉えています。人としての学びも多く、世の中を見る視点が増えたと感じています。
前職以上の「ヤリガイ」、そして前職以上の「働きやすさ」
福祉職 南児童相談所・一時保護所勤務 担当課長
吉村 淳史
民間企業で介護職として1年あまり働き、仕事にヤリガイも感じていたのですが、激務な部分もあり「このペースでずっと働き続けることはできないな」という気持ちも感じていました。福祉・介護に関わる仕事は続けつつ、より良い職場環境を探すべく転職活動に臨んだ際、埼玉県で公務員として働くという選択に辿り着いたんです。入庁後は児童相談所のケースワーカーなどを経験し、今は一時保護所で勤務しています。
児童相談所のケースワーカーと一時保護所の児童指導員をそれぞれ両方経験した立場からいうと、一時保護所は子供たちが過ごす期間は短い場所ですが、一人ひとりの子供と触れ合う時間が長いことが大きな特徴です。決して上から目線にならず、まずは相手の"言い分"を聞くことを心がけています。子供だから、という態度は見透かされてしまいますし、じっくり聞いた先に問題解決も待っていると思います。
働き方においては、「お給料もお休みも、しっかり担保されているな」と感じます。一時保護所は24時間体制の現場ですが、一人の職員が24時間ぶっ通しで働くわけではありませんし、連休が取れたりもします。私自身、家庭を築けているのもそんな"安定"の賜物であると感じています。
意欲次第で、様々な仕事にチャレンジでき経験が積めます。
福祉職 川越児童相談所勤務
八木橋 千智(採用3年目)
■実際働いてみて、ギャップはありましたか?
児童相談所だからこども達とのみ関わるわけではないと理解していましたが、想像以上に保護者や関係する"大人"との触れ合いが多かったです。また、緊急対応などにより自分のペースで仕事を進められないこともあります。スピード感をもって動くことと、上司への報告・連絡・相談は欠かさないことの重要性を感じています。
■率直に労働環境や待遇には、どんな印象ですか?
激務を想像する方もいらっしゃるでしょう。もちろん突発的な対応はありますが、プライベートとの両立ができないかと言えば、むしろ逆で「ここなら、ライフステージが変わっても働き続けられる」という印象です。実際、育児と両立している先輩もいますし、体調不良などの際に遠慮せず休めることで、我慢し過ぎず、長く働いていけるのではないかと感じます。
■今後の目標は?
今は児童の安全を確保する仕事が中心ですが、施設入所後のご家族との調整などにもチャレンジしたいですし、まずは児童相談所の中で経験を積みたいです。また、埼玉県庁では、児童福祉だけではなく他の福祉分野で仕事をすることもあるので、可能性を閉ざすことなく"いろいろな場所"に立ち、多くの経験を積むことによって成長できればと考えています。
※内容は令和5年時点のもの
SCHEDULE
1日のスケジュール(児童相談所勤務)
- 8:30
-
出勤
まずはメールチェックや前日までの申し送りなどを確認します。
- 9:30
-
事務作業
メールや電話で必要な返答をし、事務連絡をおこないます。
- 10:00
-
保護者との面接
何度かお会いしている保護者の方に近況を伺い、状況を把握します。
- 12:00
-
お昼休憩
外出に伴う形でお昼休憩。時間は⾯接予定に合わせて前後します。
- 14:00
-
児童との面接
ご⾃宅や学校などを訪ねて⾯接。緊張をほぐし、丁寧にお話を聞きます。
- 17:15
-
退勤
⾯接後には報告書を作成し、完了次第退勤。
SCHEDULE
1日のスケジュール(一時保護所勤務・日勤)
- 8:30
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朝礼
出勤後、まずは夜勤明けのスタッフから業務の引継ぎを受けます
- 9:30
-
生活指導
午前中、幼児は保育を、小・中・高生は学習や運動をします
- 12:00
-
お昼ご飯
昼食は担当する児童と一緒に食べることが多いです
- 13:00
-
生活指導
幼児の場合はお昼寝、小・中・高生は学習・自習をおこなう時間です
- 15:00
-
夜勤への引継ぎ
退勤前には、次を受け持つスタッフに申し送り事項を伝えます
- 16:30
-
入浴フォロー
幼児・小学校低学年等は入浴の介助も発生。担当年齢によって役割も異なります
- 17:15
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退勤
児童の生活記録を作成し次第、退勤